家庭の薬膳~広東省東莞市より

台湾よりも南に位置している東莞市では、毎日の最高気温が30℃を超え、
最低気温も25℃を下回ることはなく、天気の予報が雷雨になっている通りに、
毎日のように午後から決まって突然の雷雨がやって来ます。
歩道にはバナナやマンゴーがたわわに実り、鳥の鳴き声も日本とは違い
この状況を一言で表現するとすれば「植物園の温室の中」にいるみたいな感覚です。

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こちらの国は日本の約26倍もの面積を有する、世界でも3番目に広い国なので
国の東西南北では一つの国とは思えないほどの寒暖差、時差、民族、文化の違いがあります。
ただ一つ共通していることは、薬膳の発祥の地として、どこの家庭でも
東洋医学の食材の効能を生かした薬膳を子どもたちに伝えているという所です。

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毎日お買い物をする近所のスーパーには、普通に薬膳の料理本が
お手頃価格でずらりと並んでいて、それぞれの家庭の中で、生きるための養生方を
次世代へ伝えることの大切さを訴えているように思います。

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スーパーの食品売り場では、漢方薬にもなっている生薬が普通に量り売りされていて、
毎日の家庭料理に欠かせない食材になっています。

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もちろん動物性のものもあります。
生きたまま売られているものもあり、カエルが人気です。

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この国では人と人とのつながりをとても大切にします。
そんな中で育まれてきた、数千年の歴史を持つ薬膳は、
色々な経路から日本に入って来て独自のものへと変化してもなお
私たちの身近なところで愛され続けています。