自然とのかかわりと社名の由来
私が生まれ育った茨城県日立市小木津町では、近くを流れる東連津川が田畑を潤し、「命の水」として生活に欠かせないものとなっていました。
子どもの頃の四季の歳事では、いつも東連津川とのかかわりがあり、四季折々の野草を摘んでは食べたりした思い出が、今の私の薬膳料理活動の原点であるように思えます。
その東連津川付近が日本最古の約5億年前の地層(地質時代カンブリア紀)であることを私が知ったのは、大分大人になった2014年のことです。2008年に茨城大学名誉教授の田切先生が、まさに私が子どものころ遊んでいた自然公園の沢で発見されました。太古から続くそれらの地質が、日立市を日本でも有数の工業都市「ものづくりの町」として発展させてきました。この地域の「地質」とともに育まれてきた技術と、人々の健康を支えてきた食文化は、これからも次世代へ伝えていきたい大切な資源であるといえます。
火山活動による地殻変動によって作られた日本列島の、ほぼ中央に位置する茨城県の土の中を覗いて見ると、とても複雑に出来ていて、その地上の地形ごとに私たち人間の様々な文化が始まったことが分かります。
料理を追求していく中で、必ずといっていいほど農作物が育つ地質環境や歴史・文化にたどりつきます。それらを一つ一つ繋げていって物語を作りあげ、次世代へと紡いでいくことが今の私の楽しみであり、使命であると感じています。
そんな大自然の中で共に今を生きている私たち。 先人たちが残してくれた自然の恩恵に感謝しながら、茨城の魅力をこれからも食という手段で、地球(ジオ)環境から考え、持続可能な社会を次世代へと伝えたい、という思いが社名になり「ジオフーズ」が誕生しました。 薬膳の知恵を活かして、今を生きるすべての人々に笑顔と健康を。そして世界中の子ども達が笑顔になれますように。
これからも、生命の源である「食」をご家庭にお伝えできる企業でありたいと思います。
校長 宮澤孝子